グランドセイコー、ザ・シチズン、高価格帯G-SHOCK、日本の高級時計を比較【武井・北口の腕時計コラム】

今回のコラムでは、日本製時計メーカーのフラッグシップであるグランドセイコーとザ・シチズン、高価格帯G-SHOCKの比較を行いたいと思います。

グランドセイコー

グランドセイコーは1960年からセイコーの上位機種として始まりました。

グランドセイコーでは、見た目こそ一般的なセイコーの時計と変わりませんが、ムーブメントには最新技術を満載し、日本独自のザラツ研磨による加工で美しい仕上げになっております。

特に、セイコーが27年間開発した独自機構「スプリングドライブ」を搭載したモデルが売りです。

また、「グランドセイコー規格」という独自の規格があり、これはスイスのクロノメーター規格よりも厳格な精度が求められる規格になっております。

2017年からはセイコーから独立し、GSと新しいロゴマークに生まれ変わりました。

グランドセイコーの長所:
①全てのモデルが厳格なグランドセイコー規格を通しており、極めて高い精度を誇る
②2017年からロゴマークが一新されたことでセイコーよりも上位機種という意味でステータスが上がった
③秒針が滑らかに運針するスプリングドライブはセイコーでしか味わえない美しさ
④高級時計にしては価格帯が幅広く、手に入れやすい
⑤他の高級時計ブランドとは違い、正規販売店で値引き交渉に応じてくれる店が多い
⑥クオーツモデルでは緩急スイッチや、電池交換ガイドなど、技術者が修理しやすいように配慮された内部設計になっている

グランドセイコーの短所:
①スプリングドライブは電子部品を使用しているため、年数が経過すると部品保有期間が過ぎて修理ができなくなる可能性がある
②セイコーから独立したとはいえ、一般的にはグランドセイコーの知名度が低く、セイコーの時計と見られがち。自慢がしにくい
③ザ・シチズンと比較すると全体的に価格が高め
④グランドセイコーの正規メンテナンスと無関係な正規販売店が存在するため、そうした正規販売店にオーバーホールを依頼すると正規メンテナンスではなく委託された業者に修理される場合がある
⑤永久保証を謳うザ・シチズンとは異なり、部品保有期間は10年と定められており、一生ものにするのは難しい
⑥マスターショップで購入するとグランドセイコーオーナーズというクラブに入会できるが、2015年3月以前に購入した場合は対象外と定められており、価格.comの掲示板では物議をかもしているhttps://bbs.kakaku.com/bbs/-/SortID=18551008/

ザ・シチズン

ザ・シチズンもグランドセイコー同様に、シチズンの上位機種として展開されているブランドです。

ただ、ザ・シチズンでは永久保証を謳っておりまして、これはグランドセイコーと決定的に異なる点です。こちらも一般的なシチズンの時計とは一線を画す、美しい見た目とエコドライブの高精度が魅力です。

ザ・シチズンの長所:
①永久保証を謳っており、しかも購入してから10年程度経過するとメーカー側からメンテナンスを受けることを推奨する手紙が届く
②家電量販店で購入する場合、量販店にはシチズンの専門員がおり、メンテナンスや不明な点は電話をすれば顧客目線で親切に対応してくれる
③モデルによっては10万円台でも購入でき、ユーザー目線な価格設定
④クオーツモデルでは水晶振動子にも拘っており、シチズンが選別した高品質な水晶のみを採用している
⑤チタンモデルは軽い反面ステンレスよりも傷が入りやすい性質を持っているが、シチズンは独自のチタン加工技術とコーティング技術を持っており、チタンモデルでも傷が入りにくくなっている
⑥Cal.0100は年差±1秒という超高精度クオーツ

ザ・シチズンの短所:
①一般的な知名度が低く、見た目もシチズンの時計と変わらないので、時計に詳しくない人には普通のシチズンの時計と見られてしまいがち
②正規メンテナンスで行われる研磨サービスはケースの研磨しか含まれず、バンドの研磨は行ってもらえない。革バンドに交換するなら問題ないが
③機械式は生産終了してしまい、エコドライブかクオーツモデルしか展開されていない
④cal.0100搭載モデルは価格が80万円以上と購入に熟慮するほど非常に高め

G-SHOCK(定価10万円超の高価格帯モデル)

G-SHOCKと言いますとタフでカジュアルな時計を連想するでしょう。ところが、10万円を超えるものや、80万円もする高価格帯モデルもございます。

上位シリーズであるMTGやMRGは、山形カシオで独占的に製造されており、OHや修理は山形カシオのプレミアムブランド専用修理サービスを受けることができます。

高価格帯G-SHOCKの長所:
①山形工場で独自のラインで製造されただけあり、ディテールがきめ細かく、コーティングされているので傷が入りにくい
②MTG、MRGは山形工場のプレミアムラインで修理を受け付けてくれる
③10万円を超えるモデルも全て耐衝撃試験をパスさせている
④ファインレジンと呼ばれる素材がバンド裏に備わっており、手触りが良く冬も寒さを感じにくい
⑤ねじ込み式リューズのしっかりした作りこみや、プッシャーの押し具合が良く、オメガのスピードマスターのような機械式クロノグラフよりも高い耐久性を感じる

高価格帯G-SHOCKの短所:
①カシオは部品保有期間を7年と定めており、30万円を超えるMRGなどは高くても使い捨てできるか購入時にそれなりの覚悟が必要になる
②定価10万円のMTGと定価30万円オーバーのMRGに性能や外装質感で20万円も違う特段の差がなく、MRGを購入する動機が見出しにくい
③MTG、MRGはスクリューバックではなくネジ止め
④メタルバンドはネジ止めではなくピン止め。海など水の中で長期間使用すると錆びる可能性がある。ただし修理時にプレミアムラインで超音波洗浄で錆び落としをやってくれるのはMTGとMRGだけのサービス
⑤MTGはスモールセカンドの10~15分部分がくり抜かれており、クロノグラフ使用時にその時間を計測することができなくなっている
⑥MTGはモデルチェンジで小型化されたが、MRGは厚みがあり、シャツの袖が通りにくい。思い切ってシャツから出して使うべし
⑦GPS時計全般に言えることだが、晴れた日に直射日光を半日当ててもフル充電にならないことがある

記事執筆者:GTコミュニティブログ編集担当 武井
北口裕貴