【実機レビュー】G-SHOCK (MTG-B1000D-1AJF 「メタルと赤の衝撃」モデル)

 MTGシリーズは、G-SHOCKの中でもMRGに次ぐ、2番目の高級ラインだ。

 このシリーズは、G-SHOCKにしては高額と言える定価数十万円を超えるラインナップで、山形カシオ工場の独自ラインで製造されており、アフターサービスも製造場所と同じ山形カシオのプレミアムラインで受けることができる。他のG-SHOCKとは異なり、差別化されているのが特徴的だ。

良い点と悪い点

良い点:

 ・山形工場の技術が集約された、綺麗な文字盤加工やザラツ研磨が成されている

 ・バックルが頑丈である

 ・傷が入りにくい丈夫なステンレス鋼

 ・クラウンとプッシャーが操作しやすい

悪い点:

 ・重量がある

 ・スクリューバックではない

 ・ピン止めのブレスレット

 ・他機種と異なり、ボタン音の解除はアプリと連携して行う必要がある

 ・G-SHOCKにしては高額な割に部品保有期間が7年間しかない

ヘッドとブレスレットのバランスが良い

 この時計は直径が50cm以上あり、重量が約180g(ブレス交換後に筆者計測)もあるので、着け心地が悪いように感じるかもしれないが、実際着けてみるとヘッドが重すぎて着け心地が悪いとは思えず、それはヘッドとブレスレットの厚みがほぼ同じでバランスが取れているからだと思う。

 ビックフェイスなG-SHOCKが多いとは言え、カシオはこのモデルからMTGシリーズのダウンサイジングを行い、ユーザーの着用感には配慮した形だ。そのお陰で、長袖シャツでも袖をまくる必要が無い。

操作性の優れたクラウンとプッシャー

 この時計はクロノグラフだが、ねじ込み式のクラウンは太く回しやすくなっており、ケースと一体型のプッシャーはチューダーのブラックベイクロノのように硬くなく、滑らかに押せるようになっている。それであっても、防水性能は200mと高い性能を保持している。

 クロノグラフでは本来禁止行為だが、「G-SHOCKだから大丈夫だろう」と思った筆者は水中でクロノグラフを試しに作動させてみたが、浸水することは無く、普通に作動できた。プッシャーがケースと一体型になっている分、プッシャーが外れるという危険も無いし、時計本体の耐久性を向上させているのだと思う。

男前に見えるザラツ研磨

 MTGシリーズは高額なG-SHOCKだが、外装はザラツ研磨が成されており、男前に見える。

 また、頑丈なステンレス鋼をサテン仕上げにして使用しているため、傷が入りにくくなっている。実際、筆者はこの時計を2年近く使い続けており、しかも海でも使用したこともあるが、傷といった傷は全く入っていない。逆に、ポリッシュ仕上げのフルメタルスクエアは、傷が入りやすくなっている。

総評:重さと高い値段が気にならないなら買い

 定価数十万円と高額なG-SHOCKになるが、質感やアフターサービスを考えるとその価値はあるだろう。

 だが、充実したアフターサービスが備えられているとは言え、カシオは部品保有期間を7年に設定しているため、この時計の生産終了後7年を経過すると、もしかしたら修理を断られるかもしれない。最上級グレードのMRGも含めて、仮に気に入ったモデルが手に入っても、数十年経過するとモデルチェンジを迫られることになるだろう。

 あと、細かい点を指摘すれば、高級G-SHOCKにも関わらず、裏蓋がスクリューバックではない点や、ブレスレットがピン止めである点など、気になるところも無い訳ではない。

 だが、ソーラー電波時計としてここまでの高いポテンシャルで、定価数十万円で販売できるのは、良心的だと言える。現在ではカーボンを採用し軽量化したモデルも発売されており、ビジネス用途にもお勧めの実用時計だ。

(HIROKI)