高級ブランドのオンライン商談を使ってみて分かった利点と欠点

 近年、コロナ禍によるユーザーの在宅志向から、高級ブランドではオンライン商談を取り入れる動きが拡がっている。国内でも、セイコーがオンラインコンシェルジュを導入するなど、その動きが始まりつつある。筆者は普段は実店舗で購入するのだが、昨今の疫病流行と、バッグがすぐ必要になった為、昨年のクリスマスにブルガリのオンラインブティックを初めて利用してみた。

 少額なら通販でも気楽に利用できるだろうが、高額商品となると通販では心配に思われる方もいるだろう。そこで今回は、高額商品の通販に対する心配を少しでも払拭する目的として、オンライン商談を初めて利用してみて分かった利点と欠点を挙げてみたいと思う。

高額商品を通販で買う利点

・大型商品を配送してもらえる

 バッグのような大型商品は、実店舗で購入すると持って帰るのが大変だが、オンラインブティックなら指定日配達してもらえる。ブルガリなら、配送日を指定できるし、場合によっては早めに送ってもらう事も可能である。不安なら、現物を実店舗で見て、納得できればオンラインで購入すれば良いだろう。

・オンラインブティック限定特典が付いてくる

 例えばブルガリだと、オンラインブティック限定特典として様々な特典が付いてくる。これは実店舗で購入した場合付いてこない。(実店舗でも在庫があり要望すれば付けてもらえる場合もある)

・フレグランスのサンプルを付けてもらえる

 ブルガリの場合、オンラインブティックで高額商品を購入するとフレグランスのサンプルを付けてもらえる。筆者の場合、25万円のバッグで3本のサンプルを付けてくれた。サンプルの容量は30mlあるので1ヶ月程度は普段使いできるし、フレグランス購入の参考にできる。

・未使用なら無料で返品できる

 筆者は返品した事がないので伝聞になるが、高級ブランドでは未使用の場合に限り無料で返品できるシステムになっている。返品し、メーカー側が未使用と判断すれば、未使用品とされ購入金額が返金される。(ブルガリの場合)Youtubeで海外ユーザーが時計等のレビューを行う動画があるが、これは返品を前提として手袋を着用しながらカメラで撮影したものである。返金無料とは言え、余り返品を繰り返すのは信義則に反する行為になるだろう。

高額商品を通販で買う欠点

・プレミア感が薄い

 実店舗で購入する場合と異なり、オンライン商談では実店舗のような華やかで高度な接客を受けられないのは詰まらないと感じる人もいるだろう。実店舗では利用頻度や価格に応じてドリンクの提供やチョコレートの試食などのサービスもあるが、勿論オンライン商談ではそういったサービスは無い。高待遇を受けたい人はオンライン商談に向かないと言える。

・店舗限定サービスが受けられない

 よく利用する店舗なら、例えば時計のコマの超音波洗浄サービスやレザー製品のクリーニングサービス等、その店舗でしか提供していないサービスを受けることができる一方で、オンラインで購入した場合、正規オンラインブティックで購入した物であっても、店舗限定サービスを受けられないというデメリットがある。

・販売する側の戦略を変更する必要が生じる

 販売する側としても、若年層に高額商品をオンライン商談で案内しづらいし、金銭的なゆとりのある高齢ユーザーは実店舗で購入する意識が定着しているのでオンライン商談を利用して貰えない。オンライン商談を軸にして高額商品を販売するのであれば、若年層が購入できるように価格の見直しや、ラインナップの見直し等、販売店も販売戦略を立て直す必要が生じる。

・客の伝えたい内容が担当者に伝わりにくい時がある

 実店舗のように実際に顔を合わせて商談する訳ではないので、伝えたい内容が伝わらず、担当者に誤解される時もある。大学院の教員としてオンライン授業を行った時に感じた事だが、オンラインの場合途中で音声や動画が乱れてしまい、スムーズに進まない時もある。細かい要望があるのであれば、実店舗で相談した方が向いている。

・現物を確認できない

 これが通販の最も不安な点だろう。高額商品の場合、現物を確認したいと思う人が多いはずだ。筆者もその一人だ。オンライン商談では現物を確認できない為、動画や写真では良いと思った商品も、実際届いてみるとイメージ違いだったという場合がある。

 そうした不安を払拭する為に高級ブランドでは基本的に返品無料にしているが、返品作業自体が面倒になりがちな為、高額商品をネットで買うのは躊躇しがちになる。バッグのような大型商品は実店舗で現物を確認してから、オンラインで購入するのが吉だ。

オンラインブティック購入はギャランティーが異なる

 参考までに、これは利点と欠点ではないが、実店舗とオンラインブティックではギャランティーが異なるという事も情報として掲載しておく。

実店舗のギャランティーはカード形式

オンラインブティックのギャランティーは紙

まとめ

 上記した利点と欠点は、筆者がオンライン商談を行って感じた主観に過ぎない。一般的に、日用品ならともかく、数十万円以上の高額商品を通販で買うとなると躊躇するだろう。

 コロナ禍における高額商品の買い方として、筆者なりの提案としては、バッグのような大型商品やフレグランスのような日常的に使用する商品はオンライン、記念品として買うなら高度なサービスを受けられる実店舗で購入するというショッピングスタイルが、良いのではないかと考える。

(HIROKI)